リビング学習とは、子どもが家族と過ごす空間で勉強するスタイルです。勉強部屋があっても集中できない子どもや、学習机が片付かずに使われていない家庭に適しています。この記事では、リビング学習のメリットやデメリット、レイアウトのポイントをくわしく紹介します。リビング学習を検討している方は、参考にしてください。
リビング学習の概要
リビング学習とは、子どもが自分の部屋ではなく、家族が集まるリビングやダイニングなどで勉強するスタイルです。親のサポートが受けやすく、学習習慣を身につけやすい点が魅力です。雑誌やメディアでも取り上げられ、東大生の多くが幼少期にリビング学習をしていたというアンケートも注目されています。もちろん勉強の成果は本人の努力次第ですが、習慣づくりという意味では効果的な方法です。リビング学習の間取りは、いくつかのパターンがあるためくわしく紹介します。
ダイニングテーブルを活用
リビングやダイニングに十分なスペースがない場合は、居間のダイニングテーブルや長机を学習机として活用する方法があります。キッチンから子どもの様子を見守れるため、安心して勉強に取り組めるでしょう。食事の際には文房具や教科書を片付ける必要がありますが、デスクマットを敷けば鉛筆や消しゴムのカスから机を守れます。
子ども部屋をオープンにしてつなげる
リビングやダイニング横に子ども部屋がある場合に、間仕切りを設けずに一体化させる方法です。低学年のうちは家族と近い空間で学習でき、高学年や中学生になってからは間仕切りで個室として使えます。成長や学習スタイルに応じて柔軟に使い分けることが可能です。リビング学習のメリットとデメリット
ここからは、リビング学習のメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。リビング学習のメリット
リビング学習の大きな魅力は、親と子どもの距離が近く学習の様子を見守りやすいことです。子どもはわからない問題があればすぐに質問でき、親がそばにいることで程よい緊張感が生まれ、勉強への姿勢が身につきやすくなります。また生活音や日常の雰囲気の中で学ぶことで、静かな場所ではなくても集中できる力や生活環境への適応力が自然に育まれます。さらに、親子の会話を通じてコミュニケーションも深まり、学習習慣の定着にもつながるでしょう。
収納や整理整頓の仕組みを整えれば、教材や文房具の管理もスムーズになり、学習環境がより快適になります。
リビング学習のデメリット
リビング学習は多くのメリットがありますが、デメリットもあるため注意が必要です。ダイニングテーブルで学習すると、教材や文房具、消しゴムのカスで食事スペースが散らかりやすく、生活空間が煩雑になります。とくにインテリアを重視する家庭では気になってしまうかもしれません。対策として、テーブルマットで学習道具を保護したり、収納場所をあらかじめ決めて整理整頓しやすくしておいたりすることが重要です。
事前に環境を整えておくことで、デメリットを抑えながらリビング学習の効果を最大限に引き出せるでしょう。
リビング学習の効果を高めるコツ
リビング学習は親子の距離が近く学習習慣を身につけやすいですが、方法によっては効果が出にくいこともあります。リビングに学習机を置く場合は、家事や家族のだんらんを妨げず、子どもが自ら勉強に向かいたくなる環境づくりが重要です。リビング学習の効果を高めるコツを紹介しますので、参考にしてください。
生活動線を配慮する
リビングは家族が日常的に使う場所のため、学習スペースを作るときは生活動線を考慮することが大切です。机を通り道に置くと、家族が通るたびに集中が途切れたり、家事や日常の動作がしづらくなったりする場合があります。使用頻度の高い家具の近くは避け、家族全員が快適に過ごせる位置に机を配置することがポイントです。
机のサイズに注意
リビングに勉強机を置く場合は、床や壁、周囲の家具とのバランスを考えることで空間をすっきり保てます。サイズは大きすぎず、教科書やノートを広げられる奥行きがあるものが望ましいでしょう。安全面も重要で、長く使える丈夫さや、地震などで転倒したり扉内の物が飛び出したりしない工夫をする必要があります。
システム収納を活用
リビング学習では、システム収納を取り入れることで学習環境を効率的に整えられます。教材やノート、文房具を決まった場所に収納できるため、勉強中に必要な物がすぐに取り出せます。引き出しや棚の高さや位置を工夫すれば、子どもが自分で片付けやすくなり、整理整頓の習慣も身につくでしょう。さらに収納がすっきりしていれば、リビング全体が整った印象になり、家族が快適に過ごせる空間を維持できます。